給料だって社員で決める! “&サマーフェス in 飛騨高山”を開催

2019.10.07

and株式会社では、会社のルールは社員が決めます。

 

様々なテーマごとに、各支社のメンバーからなるワーキンググループ(WG)が結成され、社員にヒアリングした上で意見を集約、社員が参加するイベントを開催して、そこで話し合われた改善策を経営陣に提案します。

 

今回のテーマは「給料」です。

 

2019年7月。本社がある高山市内で、社員によるイベント「働くことを楽しもう。給料だって変えられる」が開催されました。

 

別名「&フェス」と呼ばれるこの催し、どんなイベントだったのか? そこでは何が話し合われたのか? その模様をご紹介します。

会場中央に設けられた円卓ステージ。

 

その周囲を全国6つの支社から集まった社員たちが囲みます。ステージ上でワーキンググループのメンバーが、話し合ったテーマをみんなに発表し、ディスカッションが行われます。

 

and社員以外に、グループ企業の「飛騨高山ケーブルネットワーク(Hit net TV!)」「EDP graphic works」社員も参加しました。

ワーキンググループから提案されたのは、「食事補助制度導入」「通勤手当」「資格手当」「赴任手当」「出張手当」の見直しなどの改善案。「パート社員待遇」「待機業務待遇」「見える給与へ」といったテーマについても話し合われました。「業務手当廃止(みなし残業廃止)」も議題です。

WGメンバーが現状のルールと改善案の両方を解説しながら、参加者にも意見を求めていきます。

ディスカッションの一部をご紹介しましょう。

 

例えば「資格手当の見直し」については、こんなやり取りが行われました。

 

「もし、ある種の資格を取得することが、昇格の条件になる制度があったら?」という、ワーキンググループからの問いかけに対して、ある社員はーー

 

「僕は反対ですね。みなさんがすべての業務に対して知識があるわけでなく、それぞれの担当部署があるわけですから。その中でこの資格を取りなさい、と決められてしまうと専門に偏りが出て、部署によって結果を出せる人と出せない人が生まれてしまう。

専門的なことを勉強することは必要ですが、資格取得者と同じ頑張りをしていても昇格できないーーというのは会社にとって果たしていいことなんでしょうか?」

 

一方で、こんな意見も。

 

「私は資格取得を条件に昇進をする制度には賛成です。なぜなら、私たちが競争しているのは社内ではないんです。他企業と競争している。他社の前に出るためには、社員のスキルを上げなければならない。そのためには必要ではないかと」

様々な意見が出ます。「赴任手当の支給額・帰省旅費改訂」の議題については、ワーキング・グループより、「増額の方向
」での提案が出されました。

この提案に対して、参加者の中からはーー

 

「上げてもらえると、うれしいですね。食費に関しては、単身赴任で自炊している人は少ないと思いますので、それなりに出費がかさみます。物価も地域性があって、私がいま赴任しているところは岐阜より物価が高く、負担も大きいですから」

 

「家族がいて赴任するということは、家計がふたつになるということで、駐車場代などもかかると思うと、少しでも上げてもらえたら生活の助けになるのではと思います。特に子供がいる場合は、いろいろお金もかかりますから」

 

ーーといった意見も出ていました。

ディスカッションは続きます。

 

最後に話し合われたのは、「業務手当(みなし残業)廃止」「業務手当廃止に伴う基礎給与減額の見直し」です。

 

10年前に導入されたこの制度をめぐっては、「業務効率を下げる要因になっている」との声が多くの社員から寄せられており、議題に上ることになりました。

 

この施策を進めるためには、「仕事をできるだけ定時までに終わらせる」という社員の意識改革が必要になります。

 

しかし、オフィスから離れた現場での作業が多いand社員の場合、現場からの移動時間をどう捉えるのか? 不規則なスケジュールで動く仕事の場合はどうするのか? など、クリアすべき課題がいくつもあります。

 

ディスカッションは、みなし残業制度のないグループ企業スタッフの意見も聞きながら進められました。

「拠点によっては、『みなし残業があるので定時に帰りにくい』という意見もあります」

 

「18時定時としてしまって、それ以降は残業としたほうがスッキリするのでは?」

 

「しかし人員が足りない。そのことで時間外業務が発生することになるので、人員補充など含めてスムースに仕事が進む方法から考える必要があると思います」

 

「労務管理アプリを導入し、有効に活用することも検討すべき」

 

「時間だけでなく残業に伴う”心労”というのも考慮したほうがいいと思います」

 

「繁忙期と閑散期で変わってきます。できるだけ定時で終わるよう指導していますが、繁忙期にはどうしても残業してもらわないと回らない。現実としてそういう状況があります。ただ、やはり基本は、8時間で終わる仕事を10時間ダラダラやるのではなく、7時間であげられるようにスキルを磨いていくことなんじゃないかと」

 

ーーなどたくさんの意見が出ました。

すべてのディスカッションを終え、経営陣に提言書が提出されました。

 

ワーキンググループによる提言書は、イベントで出された意見もふまえつつ、実現に向けての方向で検討されます。and株式会社では、「社員が働くことを楽しめる環境」を目指して、これからも様々なテーマで話し合いを重ねていきます。